
黒檀のハンドルに綿撚糸を巻き付けて透き漆で固めました。口金は銅。柄の補強は審美的によろしくない
のですが、実用性を重視して強化しました。鞘は朴材、これも透き漆。紐はパラシュートコード。

青紙1号とニッケル積層鋼
ニッケルの黄色い色が写りませんね。太古の昔、人が初めて剣を作った材料は鉄分を多く含んだ
隕石(隕鉄)だと言われています。隕石が落ちてくるときには、夜でも太陽が落ちてきたように明るくなり、大気
を切り裂く激しい轟音が響くといいますから、それは太古の人々にとってまさに神の降臨と同質の畏怖を与えた
と思われます。日本でも隕石が神社の御神体になっているところは多いようですね。
隕鉄には大量のニッケルが含まれているため炭素鋼を挟んで折り重ねると縞模様が浮かびます。
陸奥宗光は隕鉄を使った刀を好み、流星刀と名付けて愛好したといいます。その刀にはニッケルの激しい
渦巻き模様が浮き出ていたといいますが、今でもどこかにあるのでしょうか。ちなみに、この鉈は流星刀という
名を与えるために作ったもの。同じ鋼材でもう一本流星刀2号があります。
このような内容を、まじめな顔である女性に話していたときのこと。最初のうち感心して聞いていた様子
だったのが、「僕もその流星刀を作ったのだ。」と言ったら、「変」の一言で片づけられてしまった。太古の人類
が空からの使者に霊性を吹き込まれたロマンが理解できないのかなあ。
それとも、やっぱり私、変なのでしょうか。


