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ジェラスの売りはなんといっても農産物である。ラゾまで運ぼうとすれば、いかに急いでも二十日の日程がかかる。海を越えて、内陸部への道を馬車で運ぶのだが、生鮮食品を荷物とするのは無理があった。収穫祭の祭壇に並べる品物は清浄であるべきという考え方から、果実や野菜などは新鮮なものでなければ並べられない決まりになっている。 パログは知恵を絞った。そして、果実や野菜などを乾燥、塩や酢、砂糖漬け等によって保存食とする方法を選んだ。これらは内陸部へのジェラートの進展を期待させる商品でもあった。パログが若いながらもジェラスの正式な議員となりえたのは、このような企画力によるところが大きい。そのパログが、ガイとともに品々の陳列作業に追われていた。ガイは凛々しい若者に成長していた。 ジェラスの乾燥果物とトリアスの生鮮果物がたまたま隣り合わせに並んだ場所があった。パログは生育の悪いトリアスの果実を鼻で笑った。 「こんな物しか育たないのか、ジェラスならゴミ箱行きだ。」 「言うな、パログ。気候条件が違う。祭壇に並べられている以上、このような実でも上等の部類に入るのだろう。」 問題児のガイが立派な見識を身に付けている。地方長官のジャバは数年前に他界していた。ジャバは生涯に得た知識、経験から導かれる知恵を、可能な限りガイに注ぎ込んだ。ガイの目覚めを最も喜んだのは他ならぬジャバであった。その喜び様は狂喜と呼べたほどだった。現在の地方長官はシェロが担当していた。シェロはジェラートの大番頭の役を兼任しており、当然ながら収穫祭にあわせてラゾに来ている。 同種の果実でも、ジェラスから運んできた乾燥果物の方が、トリアスの生鮮果物よりも色が鮮やかで香りまでも良いように思われた。祭壇では多くのジェラートの職員たちが忙しく働いている。ジェラスから運んできた大量の品々を並べていくのだが、その品数の多さと見るからに品質の良い食品群は隣の陳列物を圧倒していた。 喧嘩が起きた。ジェラートの職員がトリアスの物売りに殴られ、床に倒れていた。ガイは急いで仲裁に入った。 「乱暴はよせ、ここは祭壇だぞ。」 トリアスの物売りたちが集まってきた。 「そいつが俺たちの品物を馬鹿にしたからだ。」 ジェラート側からも人が集まってきた。 「大事に育てた物を馬鹿にされれば腹も立つ。俺が代わって謝罪するからこの場は堪えてくれ。」 トリアスの物売りはおさまらなかった。 「収穫祭の供え物は、新鮮なものしか置いてはならないという決まりがある。ずっと昔からそうだ。その干からびた果物は祭壇の外に並べろ。」 「干し果物は新鮮な内に収穫して加工したものだ。単にひからびているわけではない。それに漬け物がよくて乾燥果実が良くないとはおかしいじゃないか。」 トリアの言い分は、言いがかりに過ぎない。ガイは予め展示に関する心得を研究していた。乾燥果実には何の問題もない。 「こうしてやる。」 トリア族の物売りは、ジェラスの干し果物をつかんで床に放り投げた。 「この野郎。」 日頃、温厚なガイも大切な品物が床に放り投げられるのを見ると顔色が変わった。ジェラートの職員たちは色めき立った。 「ジェラスの田舎者に収穫祭の決まりを教えてやったんだ。」 ガイの瞳に怒りの火がともった。パログはガイを見て慌てた。ガイが暴れ始めるとどうにも止めようがなくなるのだ。ガイの意識はなぜか周囲に伝染して付近一帯を修羅場に変える。 「ガイ、やめろ。今日は特別な日だ。」 パログはガイの正面に立ち、両手でガイの両肩を掴んだ。父親譲りの黄色い髪、その長い髪が顔を隠している。 ガイは自制心を働かせて、怒りをねじ伏せようとした。 「そうだな、今日のような日に暴れるのは愚か者だ。」 ガイは髪を掻き上げた。ガ・ルーに生き写しの端正な顔立ちであった。 「そうだ。それでいい。話は俺がつける。」 パログはそう言いながら、ふと、ガイの目を覗き込んだ。印象的な緑の瞳には、満々と湛えられた怒りが渦巻いている。パログの心に怒りの洪水が流れ込んできた。それは通常人の感情量をはるかに越えるガイの怒りであった。 パログの理性は完全に吹き飛んでしまった。 パログはくるりと向きを変え、トリアの物売りをいきなり殴り倒した。 「うおーっ。」 さらに獣のような咆哮をあげ、近くにいたトリア族に飛びかかっていく。 「パログに続け。」 ジェラートの幹部職員の一人が叫んだ。アトシスでは仲間の乱闘に参加しない者は、その人格を疑われる。祭壇に大混乱が生じた。 投げ飛ばされ、蹴り転がされた者たちによって、せっかく並べられた品々が、床に転がった。乱闘に参加する者の数が、二十人、四十人と増えていった。 「何事だ。」 騒ぎの起きている場所からほど近いところに地方幹部の集まりがあった。シェロはジェラス代表として見本市の委員を務めている。見本市会場を兼ねる祭壇は広い。しかも多くの展示物や人の姿によって遮られ、何が起きているのか全く見渡せない。シェロは騒ぎの起きている場所がジェラスの展示エリアであることに気が付いた。叫び声や何かの崩れる騒々しい物音が響いている。シェロはすぐに乱闘の現場に走った。 そこでは百人ほどのトリアとジェラの若者が激しく殴り合っていた。展示物がばらまかれて、あたりの物がめちゃめちゃに壊されている。 「馬鹿者どもが。やめろ。ここは祭壇だぞ。」 シェロは近くで取っ組み合いをしている若者を蹴り倒そうとした。しかし、さすがのシェロも既に初老の年齢に達していた。渾身の蹴りは空を切り、大いに尻餅をついた。 「ジェラスの護衛者を呼べ。すぐに取り押さえよ。祭壇で暴れるとは何事か。」 収穫祭の神聖なる祭壇である。シェロは怒りで体が震えた。その場所でこのような不祥事など、聞いたこともなかった。 アリー・ジェラを探してラゾの回廊を急ぐロフウを呼び止めた者がいた。 「誰だ。」 「俺を付けただろう。」 最初に見た片腕の護衛者だった。白い祭礼服に金のボタンが光っている。 「付けられてまずかったのか。」 「この先まで付き合いな。」 ロフウは迷った。この陰険な護衛者を斬り飛ばして気分を晴らすか、それともアリーに少しでも早く報告しておくか、どちらも抗しがたいものがある。 「後にしてくれ、急いでいるんでね。」 「来いよ、決闘だ。それとも、逃げるか。」 護衛者の目に陰惨な光が現れていた。 「ふん、暗殺者ふぜいが大きく出たな。」 ロフウは久しぶりの真剣勝負に腕が鳴るのを感じた。ロフウの腰には骨をかたどった鉄の棒と華麗な装飾の施された長剣が下がっている。相手に手加減を加えるときは鉄の棒を用いるが、決闘ならば、当然に真剣を用いる。ロフウは真剣勝負に強かった。絶対の自信を持っている。 片腕の護衛者はラゾの古い回廊の一つに入った。ここは近々修理がなされる予定となっており、一般の立ち入りが制限されている。今までの騒がしさが嘘のような静かな空間であった。 「ここでいいか。暗殺者。」 ロフウは陽気な口調で挑発を繰り返した。 「俺には名前がある。トリアスのヒュンデミだ。」 「名のるほどの名前か。暗殺者のくせに。」 ロフウは吐き捨てるように言った。 「今が俺の仕事始めだ。」 「何のことだ。」 ヒュンデミはゆっくりと鎌形の短剣を抜いた。 「おい、そんな得物じゃ俺の剣は防げないぜ。」 速く鋭い斬撃であった。ロフウの服に縫いつけられた青い宝石を剣先がかすめて火花が散った。 「気をつけろ。この服は高いんだ。」 ロフウは見事な長剣を抜いた。一気に間合いを詰める。 ヒュンデミは、義手を盾にしながら鋭い斬撃を繰り返した。 「なかなかやるが、やはり俺の相手じゃない。」 ロフウは、相手が懐に飛び込んでくるのを横飛びに避け、真横に剣を振った。勝負が決まったかにみえた。ロフウの剣は相手の首の高さを正確に振り抜いていた。ヒュンデミの首から流れ落ちる血が、赤いネクタイを締めたように白い服を濡らしていった。 「ちっ。」 ヒュンデミは短剣をロフウに向かって投げつけた。ロフウは鼻でせせら笑いながら短剣をはじき飛ばす。もはや、唯一の武器を放棄したも同然だ。このまま、もう一歩踏み込んで長剣を一振りすれば、ヒュンデミの首は胴から離れる。 ヒュンデミがロフウに向かって義手を突き出した。 突然、ロフウの頭の中に激しい光が明滅した。これは、真剣勝負にめっぽう強いロフウの第六感である。 「なんだぁ。」 ロフウは直感の告げるままに、いきなり飛び上がった。 ぱーん、という音がした。ロフウはヒュンデミの右腕が火を吹くのを目にした。義手に何かの仕掛けが組み込まれてある。ロフウの頭の中には依然、光が明滅し続けている。 「卑怯者め。」 ロフウは、そう言い残して一目散に逃げた。 ヒュンデミは首の傷を指でなぞって深さを確かめた。にやりと笑ってロフウの後を追う。相手に短剣を印象付けておき、それを放棄した瞬間が、義手の仕込み銃から弾丸を発射させるタイミングだった。最初からロフウを射殺するつもりはなかった。足か腕に傷を負わせて後を追うつもりだった。 シェロやガイに先立って、マイはアリーと共に半月も前からラゾに来ている。収穫祭にはジェラスの祭事博士として参加することになっていた。マイにはカルバとの再会の他に、もう一つの再会があった。かつてラゾの祭礼占い師の第一の位を争った巫女、シュミラがラゾに来ているという。ジェラ族用の議員宿舎にいるマイを、そのシュミラが突然に訪ねてきた。 マイには、シュミラは、ほとんど歳を取っていないように見えた。それどころか犯しがたい高貴さと円熟した美しさを加えている。白い肌も昔のままで、磁器のようにきめが細かい。 「久しぶりね。」 マイは、月並みな挨拶をした。マイの体は年ごとに丸みを加えていた。印象的な緑の目や豪華な服装を差し引けば、平凡な容姿の女性である。シュミラはかるい微笑みを浮かべた。それが、マイには思いがけなかった。 「英明王の継王候補者が選ばれる。それが、誰になるか、あなたには心づもりがあるでしょう。」 シュミラはいきなり本題に入った。 「なぜそう思うの。法要の結果は誰にも予想できない。」 シュミラは微笑みを崩さなかった。薄い水色の瞳でマイを見つめている。その視線は冷静だが、昔のような冷たさを感じないのだ。昔のシュミラとはまるで別人である。 「私はあなたが行った修法と同じ種類のものをトリアスで行った。そして、私も一人の男の子を産んだ。」 マイは、シュミラが手の内を明かす意味を訝った。 「シュミラ、あなたは一位の座に私がついたことを今でも根に持っているの。」 マイの緑の瞳が輝きを放った。祭礼占い師の意地が頭をもたげてくる。 シュミラの瞳は冷静なままだった。 「一位の座など、今では問題ではない。私はトリアスの祭事博士になった。法要は私の力を発揮する場所になるでしょう。カルバ師や各地の祭事博士は私の相手ではない。私がいる限り、曖昧な予言など一切しない。」 シュミラは強烈な自信を見せた。一位の座にしても、あまりに冷厳として当事の祭事大臣に退けられることさえなければ、マイに勝ち目はなかったのだ。 「私は継王を自分で産もうとしたわけではないわ。」 「あなたなら、そうかもしれない。でも私は明確な意志を持って継王を生み出そうとした。父親はアリー・ジェラをつけ狙っていた冷酷な暗殺者よ。トリアスのために自分の意志を完全に封じ込めることができる男、そこが気に入った。」 マイは言葉を失った。 「あなたの子供は立派に育った。私の子もトリアスの全ての知恵を注いで育てられた。どちらが継王にふさわしいか較べてみればいい。そして、トリア族の王を認める気になったら。私に力を貸して欲しい。」 「そんな、馬鹿な。自分で継王を生もうとするなんて許されることじゃない。それに、継王候補者は二歳から五歳の子供たちの中から選ばれる。私の子もアリーの後継者でしかない。」 シュミラの瞳には依然強い自信が宿っている。 「十年前、継王を探そうとした祭礼占い師の言葉を知っているはず。継王は学び終えてからラゾに来る、この言葉が意味するところは誰でも分かる。」 マイの脳裏にジャバの顔がありありと浮かび上がった。ジャバの執念は今も生きている。 アリー・ジェラの後継者なら、ラゾでも十分に通用しますぞ、ジャバはよくそう言っていた。 「ここに来たのは、やはり正しかった。」 シュミラはトリアードの方針がアダー一人によって決定されていることに、危惧を抱くようになっていた。 シュミラはそれだけ言うと、マイの手を取って立ち上がった。シュミラの手は冷たかった。 「マイ、心を開いて感じ取りなさい。ラゾに激しい炎が吹き荒れようとしている。ジェラスとトリアスをこのまま放っておけばいずれ全面戦争になる。アトシスの戦乱を鎮めてきたのはいつも巫女だったことを忘れてはいけない。」 マイの背はシュミラの肩までしかない。シュミラは完全に変わった、自分というもののない冷たいだけの心に、何か別のものが育っている。まるで別人である。 今なら負ける、マイは心の中で呟いた。 シュミラは、マイを抱きしめた。 「マイ、私にも感情はあった。それを表に出せなかった。でも、今は違う。」 マイはシュミラの乳房の暖かさを感じた。 「カルバ様、一歩も動いてはなりませんぞ。」 ウルが鷹のような顔に緊張をみなぎらせていた。カルバの周りをラゾの護衛者たちが取り囲んでいる。祭事大臣を警護するための人員配置であるはずが、全く逆であった。これらの護衛者からカルバに向けて激しい殺気が放射されている。ウルはそれを敏感に察知した。 「しゃっ。」 白い祭礼服を着込んだ護衛者がカルバめがけて剣を振り下ろした、かに見えた。ウルは剣を受け止めることはしなかった。振り下ろされてくる手首を斬り飛ばす。よほどの力が加わっていたとみえて、剣は彼方の壁に突き刺さった。宿主を失った手首はしっかりと柄を握っていた。カルバめがけて次の剣が振り下ろされた。結果は同じだった。ウルは、カルバに向けられた殺気をとらえ、相手の攻撃を先読みして応戦した。その戦い方には無駄がなく、精妙な計算がなされていた。 「老戦士を先に。」 攻撃はウルに向けられた。斬りかかるときに最大の隙が出来る。ウルはその隙を狙って剣を振るう。二人が同時にウルを襲った。護衛者たちから見れば、ウルの動きは緩慢だった。なぜ、このような動きの鈍い老人を倒せないのか不思議だった。ウルは身をかがめ、二本の剣を同時に自分の剣で受け流し、返す剣で一人の喉元を切り裂いた。 祭事大臣を多数の護衛者が襲っている、一人の老戦士が奮戦する姿は収穫祭のために集まっている人々に大きな衝撃を与えた。 「一体何が起きているんだ。」 「とにかく、加勢してやる。ありゃあ卑怯だ。」 ラゾの護衛者たちに向かって様々な物が投げつけられた。祭壇の上からも、卵や瓶など、手に取って投げられる物なら何でも護衛者たちの頭の上に降ってきた。 護衛者の一人が、祭壇の上から卵を投げつけている者に向かって斬りかかろうとした。騒ぎが一層大きくなった。 ジェラスの戦士が二人駆けつけてきた。騒ぎを聞きつけてやってきたのだが、カルバを護衛しているはずのロフウの姿がない。 「ロフウはどこだ。」 「肝心なときにいないとは。」 派手な祭礼服に身を包んだジェラスの戦士が、ラゾの護衛者に斬りかかった。二人一組となって攻めと守りを強め、多数の敵を退けながらカルバとウルのところにじわじわと進んでいく。ラゾの護衛者は手強かった。壮絶な戦闘が始まり、群衆の間からジェラスの戦士への喝采が起こった。 「良い剣だ。」 ロフウが剣を鞘に収めたのを見計らったように声をかけた者がいる。ロフウは長剣を手にもったまま逃げた。足には自信があり、不気味な暗殺者は振りきったはずであった。 「ちいっ。」 ロフウは再び剣を抜いた。 「俺だよ。」 ウルの弟子のシャンデだった。歳もあまり変わらず、カルバの近くにいるうちに何となく言葉を交わすようになっていた。この男もラゾの護衛者であった。 「おまえも暗殺者だったのか。」 鋭い殺気が放射されるのを感じて、シャンデは両手を胸の前で振ってみせた。 「待て、待て、何のことだ。俺は争いごとの臭いを感じただけだ。」 人のよさそうなシャンデの顔を見ていると、ロフウは急に力が抜けた。 「気味の悪い奴に出会った。俺は一時退却する手を選んだ。」 「要するに逃げたんだな。」 「なんとでも言え。」 ロフウはその場を立ち去ろうとした。相手が銃を使うことは伏せておきたかった。 「一つ教えてくれ。どこのどいつがカルバ様を狙っているんだ。」 ロフウは言って良いものかどうか迷った。 「さあな。」 「カルバ様の側には師が付いている。誰も手が出せん。」 「それは認める。大した達人だ。」 「そうだろうとも。」 シャンデは師に心酔している。 「なあ、その剣を見せてくれないか。そんなに良い剣を下げていたとは知らなかった。」 ロフウはシャンデをあきれ顔で見た。なんだかんだと引き止めて話してくるのは、剣を見たいためだったのだ。 こいつも相当な剣好きだ、ロフウはそう思った。 「またな。先に用事を済ませておきたい。」 「ちょっと待ってくれよ。」 「今度、見せてやるさ。」 ロフウはにやりと笑ったまま、立ち去った。シャンデはこれまで何度もロフウに会っていながら剣を見せてもらわなかったことを悔やんだ。 「あの剣に比べたら、俺の剣などそこらの火掻き棒みたいなもんだ。」 ロフウの剣に浮かび上がっていた見事な波紋がシャンデの目に焼き付いていた。剣技を至上のものと考える戦士の間では良い剣を持つことは重要な意味を持つ。切れるだけではだめなのだ。十分な強度を持ち、美しく、さらに霊性をも帯びた剣でなければならない。 シャンデは師であるウルから、アトシスの最高の剣技、ミシュガットを受け継ぐ弟子である。その技にふさわしい剣を欲しがるのは無理からぬ事ではあった。 シャンデは、ウルから、カルバに関する一件に一切首を突っ込むなと念を押されていたのだが、湧き起こってくる興味は抑えきれなかった。ウルから剣の話を聞くつもりで、シャンデは祭壇に向かってぶらぶら歩きはじめた。 |
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