北海道パックツアー道東編 (2010.8.21〜24)
パックツアー
この言葉のもつ響きにずっと抵抗がありました。旅行社の旗を先頭に,いい大人が,幼稚園児のごとくゾロゾロと歩く様は,まるでカルガモの親子です。ところが,今回に限り,気が変わった。夕刊の広告でこの北海道ツアーが目にとまったのである。その理由は,いくつかあります。まずは,知床。ここは自然遺産となっており,その海岸線は,なかなか見応えがあるとか。理由その2。バスだけじゃなく,途中でJRにも乗れる。もちろん,それほど長い区間ではありませんが,バスばかり乗るのとは違う。しかも,知床では遊覧船にも乗れる。理由その3。主に道東が観光エリアであること。30年ぶりの北海道もいいかなぁと。今回はバスを使いますが。それから,噂の旭山動物園にも行けるしね。理由その4。パックツアーなるものを体験してみたい。理由その5。格安料金!理由その6。かーちゃんに「北海道に連れて行け!」とよく脅される。「自分だけ4回も北海道に行って。しかも,新婚早々に勝手に自分だけ自転車で行ったこともあるしぃ〜。」としつこい。だからといって,今回,彼女が北海道に行ったところで,「北海道に行った」という事実は覚えているでしょうが,どこに行ってどうだったのかというのは全然記憶にないでしょう。でもでも,人生の最期にはその事実が大切なのかな?と,いうことで,今回の参加となりました。
結論から言うと,今回のパックツアーは,予想外に良かったということです。バス移動は,1日目は250kmほど。2日目は350kmほど。3日目は450kmほどで,添乗員さん曰く「強行日程」ということでしたが,バスの中では運転する必要がないので楽チンです。おまけに,ガイドさんからは,ガイドブックには無い情報がたくさん聞けて,よかったです。ホテルは,値段相応という感じでしたが,グルメ旅行に行ったわけではないので,それでもいいかなぁと。3日目の札幌で泊まったアパリゾートは,これまでのアパのイメージとは違って,「リゾート」と名乗っているだけのことはあると感心。札幌で食べたジンギスカンが美味しかったです。ラーメンも食べたので,死にそうになっちゃいましたね。
パックツアーはパックツアーの良さがあり,個人旅行は個人旅行の良さがあります。でも,一人で旅行をするとなると,やっぱり気ままな個人旅行がいいですねぇ。いつの日か。バイクで北の大地を走り抜けてみたいものです。4度目の自転車ツーリングもいいかもねぇ。道がよくなったので,ロードレーサーでもOK!
飛行機
これが今までの最大の難関でした。でも,ここ数年,絶叫マシーンに乗る機会が増え,飛行機にも耐えられるかもという気に。過去に乗った飛行機からの情景が気になりますが。滑走を始めると,主翼がガタガタと揺れ,今にも折れそうな気がしたものです。しかも,飛行途中でいきなり,ヘンな振動や衝撃がある。しかもしかも,離着陸時のGは何とも気持ち悪い。もちろん,これらは,乗務員たちにとっては織り込み済みのことなのでしょうが,自分が操縦していないだけに,初めて乗ったオイラにはかなりのトラウマに。
がしかし,今回は真ん中の席で窓から外が見えづらく,主翼のガタつきもわかりません。離着陸時のGも,絶叫マシーンに比べると大したことはありません。こうなると,地上が見えやすいように足元を透明にしてほしいとか,窓をもっと広くしてほしいとか。はては,空中回転をやってほしいとか思っちゃいました。それにしても,1万m上空から見た地上は,道路や建物がはっきりと見え,googleの写真よりきれいです。TVで地図上の位置表示があれば,現在地がもっとわかりやすかったかも。客室乗務員も,途中の飛行経路や通過時刻ははっきりとは分かっていなかったみたい。残念!
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それにしても,飛行機は待ち時間が長い。出発1時間前には手続きをしなきゃあいけないし,手荷物検査もある。飛行機を降りれば,荷物回収までの時間が長い。大阪札幌間だからそれだけの待ち時間もやむを得ないと思えますが,飛行時間が長くない大阪東京間なら新幹線に乗っちゃうよなぁ。ましてや,リニアができれば,絶対リニアだギャ。飛行機ももっと手軽に乗れるようにしてほしいものです。
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バス
観光バスに乗る機会は,毎年あるので,観光バスの快適性は実感済み。ただ,今回は後部に乗ることがあり,そのときだけはエンジン音が気になりました。でも,乗り心地はよく,軽自動車なんかよりはよっぽど快適で,速い。ガイドさんも気を使って,いろいろな情報を話してくれる。実は,カンペを見ていましたが。道もよくなり,30年前は国道と名が付いていてもジャリ道だったこともあったのですが,今回は完全舗装でした。しかも,それほど路面も痛んではいなかった。やはり,夏の高温でアスファルトが柔らかくなるということがないからでしょうか。それにしても,この時期の北海道は,観光バスが多い。観光地は限られているので,そこに集中するからでしょうが。旭山動物園なんて,その日は,観光バスが140台入ったとか。小さな動物園にそんなに人が入ってどうするのって思いましたが,それほど混んでいなかったのが不思議。
これも30年前にはなかった高速道路が,今ではけっこう長い距離までできています。それと同時に,SAや道の駅などがあちこちにでき,お土産の物色には事欠かなかった。バスの長距離移動の休憩にも使えてよかった。休憩といえば,お土産物屋さんで目立ったのは,中国人です。顔は日本人と見分けがつないのですが,言葉が中国語なので目につきます。ホテルでも同様で,デジカメ片手に写真をとる様は,日本人と同じです。中国人が日本への憧れをもっているということは聞いたことがありますが,実際にこうやって北の大地にも観光客として大挙押し寄せている事実を目の当たりにすると,中国の経済力のすごさを実感します。もしかして,30年前と決定的に違うと感じたのは,彼ら中国人観光客の存在かもしれません。
それから,30年前との違いを感じたのは,バイク&自転車が少なかった。当時は,よくツーリングをしているバイクや自転車を見かけ,Vサインを交わしたものですが,今回はそれほど多いと感じなかった。やはり,若者が減っているからでしょうか。それとも,不景気で余裕がなく,バイクや自転車といった効率の悪い旅行がしづらいのかな。それとも,若者には北海道より海外の方が魅力があるのでしょうか。広々とした十勝平野よりもっと広々としたカナダ。大雪山よりスイスアルプス。小樽や函館の町並みよりバルセロナやプラハ。なるほどなぁ。
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小清水原生花園
花の盛りは過ぎたとはいえ,まだ多少花は残っており,花園といえる。ここは,30年前にも来たことはあるが,当時は,ほとんど花のない雑草地でした。その頃は,花の時期が過ぎているので仕方がないのかなぁと思っていたのですが,今日はそんなことはありません。ハマナス,ハマヒルガオをはじめ,盛りを過ぎたとはいえまだまだいろいろな花が咲いています。案内板を見ると,オイラが来た30年前は,原生花園とは名ばかりで,かなり荒れた状態になっていたそうです。それからいろいろな風景回復対策事業がなされ,今日の状態に戻ったということです。つまり,30年前にここを訪れた時は,原生花園が最悪の状態だった時ということになります。嗚呼,無情。
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この原生花園には,期間限定の原生花園駅が開設されます。かわいい駅舎に,一両だけの列車が到着します。鉄道マニアならずとも,この列車に乗ってみたくなるもの。今回のツアーでは,ここから斜里駅まで列車で行くことになっています。ツアーの謳い文句は「絶景ローカル列車」とありますが,絶景という感じありません。それでも,車窓から見るオホーツク海やトーフツ湖はのどかです。車内には冷房設備はなく,あるのは扇風機。スイッチを入れると,旋回しながら風を送ってくれます。例年なら扇風機すら必要のない車内でしょうが,今年は違います。北の大地でも,灼熱の夏は続いています。
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知床
オイラにとっては,今回のツアーのハイライトは,この知床半島です。世界自然遺産にも登録され,100m前後の断崖が続く様は,見所満載です。今回は,時間の都合で,知床岬まで行けなかったのは残念ですが,それでも知床が自然遺産になりえたその訳が十分に実感できました。しかも,知床は半島だけではなく,知床五湖やオロンコ岩,ゴジラ岩,オシンコシンの滝,原生林の中をぬって行く知床峠。どれもが目を見張るものでありました。すっかり観光化され尽くした感のある知床ですが,それぞれの見所がもつ魅力は今も変わりませんでした。
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ちなみに,この知床でもシカの食害は深刻なようで,道路の脇には延々と害獣除けネットが張り巡らされています。道路の脇で平然と草を食むシカを見ることがよくあるので,納得できます。だからといって,むやみやたらにシカ狩りをするというのも如何なものかと。知床では,自然と人間の共生が強く意識されているので,ヒグマといえども,簡単に駆除できません。というか,知床の自然自体が観光資源になっているので,それらの生態系を守ることが知床に住む人々の生活にもつながるのでしょう。自然を征服(破壊?)して人間が住みやすくするより,自然の一部として人間が存在するというスタンスで世界自然遺産が守られているようです。
知床で初めに行ったのは,知床五湖です。この日は,ヒグマが出たということで,1・2湖の周遊が許されているだけです。もともとこのツアーでは,1・2湖の周遊だけだったので,no problemです。「そもそもは無名の沼であったが、1980年代から1990年代にかけて、地元の営林署の職員などが積極的な歩道の整備に乗り出したところ、核となる観光地がなかった知床半島の名所として、たちまち脚光を浴びることとなった。」(Wikipediaより)この知床五湖は,溶岩台地の上にできた水たまりのようなもので,五胡はどれもが流れ込む川も流れ出る川もなく,地下水脈でつながっているので水位は同じなんだとか。また,このあたりは溶岩台地で,岩だらけの地質なので,生えている木々は地中深く根を張れず,岩を抱くように根付いているものもあります。どころどころにある湿地帯にはミズバショウの葉が茂り,春先には見事な花を咲かせていたであろうことは想像できます。ただし,クマやシカたちはこのミズバショウを好物にしているらしい。ちょっともったいない気がします。
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クマ出没の情報にチョッピリ緊張しながら,周遊に出発です。木道が設置され,そこから外れることは許されません。やがて,一湖着。きれな澄んだ水面に真っ青な真夏の空が映っています。対岸には,高架木道も見えています。さらに進むと,今度は知床連山をバックにした一湖が見えます。こちらの方が絵になるかな。二湖へは,薄暗い森の中を進みます。ほどなく,目の前にぽっかりと空いた木立の間から湖が見えてきます。五胡の中では最大広さといわれる二湖です。展望ポイントはさらにもう少し奥にあります。この二湖もきれいな水を満々とたたえ。逆さ知床連山を鏡のように映しています。と,奥の水草エリアを見ると,一頭のシカが泳いでいるではありませんか。連日の猛暑に,シカも水浴びをしたくなったのでしょうか。二湖をあとに,周遊の再開です。あたりは,キツツキの開けな穴やクマの爪跡,シカの食痕などを探しながらあるきますが,いったいどれが何のか,訳ワカメです。
この知床五湖への途中に,開拓の跡があるそうです。その昔,このあたり一帯の開拓を目指した人々は,あまりの知床の自然の厳しさに耐えきれず撤退を余儀なくされたとか。この地に生活の場を求めた人たちが,この地を去らざるを得なくなった時の心境はどのようなものであったのか,今のオイラには想像し難いものがあります。でも,考えれば,今でもこの北の大地では,家や畑を捨てた人が札幌に集中しているとか。100年前に鍬一本で開墾された畑が荒れ果て,やがては自然に戻る。北海道の歴史が徐々に失われていくような気さえしてしまいます。といって,オイラが畑の後継ぎはできませんが。なお,開拓跡地は,我が国のナショナルトラスト運動の象徴となり,「知床で夢を買った」5万人の人たちによってその自然が守られたそうです。開拓の失敗によって守られた自然, チョット複雑な心境で跡地を見てしまいました。
知床五湖をあとに,知床峠に向かいます。この知床横断道路(R334)は,計画当初,賛否両論が激しく交わされた曰くつきの道路です。確かに,峠付近から振り返ると,原生林の間をぬうように付けられた傷跡のような道路は,決して自然にやさしくはない。ましてや,観光バスや乗用車が頻繁に行き交うこの道路周辺に撒かれた排気ガスなど,自然との共生を目指す知床の理念とは相反するものを感じます。さらには,18年の歳月と莫大な費用をかけて作る必然性はあったのか。しかも,半年間は雪に覆われ,年間利用できるのは6か月だけという。しかし,完成してしまった今となっては,知床八景の一つにあげられ,観光資源の一つとして多くの観光客が利用していることも事実です。知床峠から展望は素晴らしく,強風が吹き荒れたこの日は遠くに国後島の島影を見ることができ,羅臼岳も見え隠れしていました。また,ウトロ側には眼下に原生林の樹海が広がり,遠くオホーツク海を見ることもできます。
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ウトロに戻り,待望の遊覧船です。ゴジラ岩の脇を通り,巨大なオロンコ岩を貫通するトンネルを抜けると,遊覧船乗り場です。オロンコ岩のテッペンへは遊歩道があり,そのテッペン付近にはシカなどの食害から逃れた貴重な植物が自生しているそうです。また,駐車場わきには,「北海道」名付け親といわれる松浦武四郎の碑も建立されているようです。ところが,その時はそんなことは知らなかったので,遊覧船の右舷確保にダッシュ!知床半島の奇岩や滝を楽しみにカメラを構えます。出航の準備をしていると,目の前にクルーザーが見えます。クルーザーで知床半島遊覧のようです。船体の小さいクルーザーなら,より近寄って見ることができるので,より迫力があるでしょうねぇ。チョットうらやましい。
遊覧船はゆったりと進みます。右手には,100m以上もある断崖絶壁が続き,その上に広がる緑の原生林,さらに知床連山が見えます。それにしても,この断崖。下が深くえぐり取られ,様々な形を作り出しています。そこへ流れ落ちる一条の滝。これも見事です。乙女の涙という別名のあるフレベの滝です。この滝は,潜流瀑と言われ,伏流水が崖の途中から流れ出ている滝です。ロマンチックな名の滝を眺めていると,船のスピーカーから得体のしれない演歌?が流れてきました。うう〜ん!?このあと,2曲目は知床の名曲「知床旅情」です。あの歌詞で気になるところが一か所。「はるか国後に白夜は明ける」とありますが,知床で白夜は見られるのかなぁ。まぁ,あの歌のおかげで,知床が秘境から一躍全国区になったわけですから,名曲なのでしょうが。
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知床半島の溶岩台地から切れ落ちた断崖は,様々な表情を見せながら,なおも続きます。クンネポールといわれる洞門は,カヌーで探索してみたいものです。その他,象岩や水晶岬,男の涙などの名のついた名所があるようですが,何がどれやら。それでも,最終目的地のカムイワッカ湯の滝だけは,じっくりと時間をかけて見物できます。硫黄山から流れ出る強酸性の温泉水によって海が変色しています。滝の上流では,温泉を楽しめるとか。道路からも行けるということですが,今はシャトルバスが運行しているようです。行ってみたい気はしますが,人里離れたところなのでクマが出そうです。クマも温泉に浸かりたいでしょうから。
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遊覧船から上がると,バスに乗り換え,オシンコシンの滝へ。ここは,数か月前に起きた土砂崩れのために,下の道路からしか見ることができません。途中で二手にわかれるオシンコシンの滝は,知床の観光名所です。以前は,ここに住み着いている猫がいたそうですが,今はいないようです。
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摩周湖
神秘の湖として知られる摩周湖ですが,日中の展望台は観光客で大賑わいです。幸か不幸か,到着時刻が遅く,それほど人がいなかったのでよかったです。かなり高台の展望台からは,正面にカムイシュ,右手にカムイヌプリが見えます。今日は霧の摩周湖ではありません。振り返ると,弟子屈湖周辺の硫黄山,藻琴山などが夕闇のなかに見えています。左手には,広大な根釧台地。なかなか雄大な景色です。以前は,裏摩周展望台があり,そこから遊歩道で湖畔に下りることができたのですが,今は通行できないとか。湖畔の石が軽石だったことが今も記憶に残っています。考えれば当然で,火山から噴出した軽石がカルデラ湖である摩周湖に落ち,それが打ち寄せられたということです。それでも,投げた石が沈まず,湖面にプカプカ浮かぶ様はおもしろいものです。そんな楽しみがなくなったなんて,チョット悲しい。
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阿寒湖
阿寒湖は,30年前もすっかり観光地化されいて,すぐに退散した記憶があります。2日目はここに泊るということですが,真っ暗になってからの到着で,散策もままならず。夕食後にお土産屋さんをのぞいたぐらいですが,ここで待望のパンをゲット!北海道名物の「ちくわパン」です。コンビニのメジャーであるローソンにはなく,ローカル色の強いコンビニのセイコマートに置いていました。早速ゲットして,翌朝賞味。チーズ入りのちくわをマヨネーズが取り巻き,その外をパン生地が覆うという凝った作りになっています。お味は,もちろん,GOOD!このパンが全国区にならないのが不思議なくらいのお味です。発祥は札幌のパン屋さんだそうですが,いつまでも北海道限定というのはもったいない。
翌朝,早起きして遊歩道を歩いてみました。ここも自然保護活動が盛んで,案内板にもその旨のことが書かれています。遊歩道に入ると,それまでの旅館ホテル土産物屋街のにぎやかさと隔絶された世界が始まります。柔らかい緑に包まれた遊歩道ですが,このあたりでもシカの食害は深刻なようです。やがて,硫黄の臭いが漂ってくると,ボッケが見えてきます。泥の中でポコポコと泡立っているのが見えます。ボッケを過ぎると,湖畔に下りる道があり,湖畔からは雄阿寒岳が見えます。
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ボッケ
火山活動により発生した硫気ガスや水蒸気が,熱い泥とともに噴き出している泥火山です。ボッケとは,アイヌ語で「煮え立つ」という意味です。
倒木更新
この辺りのトドマツをよく見ると朽木の上に一列ならんで生えているところがあります。トドマツ林では地表にササが茂ってしまうことが多いため,地表に落ちた種子は光量不足などにより,芽吹くことができません。このため,倒木の上に落ちた種子だけが芽生えてこのような状況になります。これを「倒木更新」といい,この辺りの森林再生の一つの特徴になっています。
凍列
トドマツの幹に縦に筋が入ったものがあります。これは,厳寒期に気温が急激に下がることにより,樹幹内部の水分が凍結・膨張して幹が割れてしまうためで,これを「凍列」といい,木が割れる音は,厳冬の冬の夜の森を震わせて,遠くまで響きわたります。生命力の強い木々は,傷をみずからいやして割れ目をふさぎ生長を続けます。
キツツキの食痕
トドマツにあいた穴は,キツツキの仕業です。キツツキはアリやカミキリムシの幼虫を採って食べるために木に穴をあけます。阿寒湖畔の森に棲むキツツキの仲間は,アカゲラ,オオアカゲラ,コアカゲラ,ヤマゲラ,クマゲラです。
エゾシカの食痕
木の皮が幹に沿って縦に剥がれているものがあります。これはエゾシカの仕業です。冬の食糧が少ない時期に木の皮を剥いで食べた跡です。幹の周囲をすべて剥がされた木は翌年に枯れてしまいます。
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遊歩道に戻ると,観光客らしき人たちがちらほら。我々同様,朝ご飯前の散歩なのでしょうか。案内板はあちこちにありますが,中にはキツツキやシカの食害の解説もあります。足元には,エゾトリカブトやミズヒキなどの花がちらほら咲いています。今回のツアーで初めて,のんびりと歩けた気がします。
オンネトー湖
この湖は,30年前に来たことがあります。足寄国道からジャリ道を通って,野中温泉へ。国民宿舎のある野中温泉は,現在では雌阿寒温泉というそうです。そこから雌阿寒岳に登り,その帰りに湖畔を歩いたことが懐かしく思い出されます。当時は,秘境感たっぷりで観光客はいませんでしたし,クマ出没に注意なんて看板があちこちにあったように思います。それが,今では観光バスが乗り付け,雌阿寒岳と阿寒富士を映すオンネトー湖を望む展望施設もできています。北海道三大秘湖の一つに挙げられているようですが,その趣はあまりありません。だとすれば,ここに来たなら,雌阿寒岳に登り,山の上から原生林の中のオンネトー湖を見るのがいいのかも。しかも,雌阿寒岳の頂上では,今も噴煙を上げる噴火口を見ることができますしね。
(水源かん養・保健保安林)雌阿寒オンネトー自然休養林
この自然休養林は,日本でもまれに見る自然美に恵まれたところであります。ごらんになられている雌阿寒岳(活火山 標高1499m)・阿寒富士(休火山 標高1476m)の雄姿,その山麓に広がるアカエゾマツを主体とする森林,さらに秘境といわれるオンネトー(老いた沼の意味・周囲4km)のたたずまい この調和のとれたすばらしい自然美にこれからのひとときを心ゆくまでくつろいで下さい。 林野庁
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旭山動物園
今や,すっかり全国的に有名になった感のある動物園ですが,実はそれほど広くはないようです。動物も珍しい種類がいるというわけでもなく,遊園地が併設されているわけでもありません。それでも有名になったのは,行動展示と呼ばれる展示法です。ただ,オリの外から眺めるだけでなく,その動物のもつ特性に合わせた展示法をとっている点です。この日も,観光バスが150台来ているとか。見物時間は2時間ほどでしたが,どの観光バスも似たような時間設定でしょうから,それぞれの時差があるので,思ったほどは混雑していませんでした。
中に入ってみると,人気の動物館は行列ができています。給餌の時間に出くわしたので,行列がさらに長くなったようです。その給餌ですが,東門から入ってすぐの小型猛禽類のオリでは,チゴハヤブサが餌をついばんでいます。オリの前には,その餌の説明もあります。
チゴハヤブサのえさ
自然界では,トンボなどの昆虫や小鳥を捕まえ食べていますが,飼育固体には主にヒヨコを与えています。チゴハヤブサのヒナではありません。ヒヨコは,業者から冷凍したものを買っています。このヒヨコは,私たちが毎日お世話になっている卵を産むめんどりとは違い,オスで,捨てられる代わりに,動物園の動物,家畜やペットのえさに有効に活用されています。
う〜ん,「活用」といわれれば納得してしまいますが…。
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有名な白クマ館は,大人気。5分ほど待ち時間で入場。アクリル板に迫ってくる白クマの表情は,迫力満点。ドーム状の窓(シールズアイ)からも見ることができますが,この時は,白クマはその窓の方にはほとんど行かず。残念ながら,あの長蛇の列はくたびれもうけになってしまったようです。アザラシ館も人気があります。円柱状のアクリルの筒(マリンウェイ)の中を昇り降りする様は,愛嬌があり,近くで見ることができるのでリアルそのものです。ペンギン館は,人間がアクリルのトンネルの中を進むようになっています。この時は,ペンギンはあまり泳ぎまわていなくて,水槽掃除の人が泳ぎまわっていました。トラやライオンのオリも,アクリル板を多用することによって,動物がより近くに見えます。今まで見たところ,これらの展示法は他の動物園でもできそうなことです。
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ヒョウは,木で寝そべっているところを下から見るようになっていますし,オランウータンは綱を渡って移動している様子が見られます。この時は,モモ?が綱を渡ってこちらに来ていました。また,チンパンジー館は,アクリル板を使い,好奇心旺盛なチンパンジーが接近しても大丈夫なようにしています。施設面では様々な工夫が見られますが,それだけではありません。それぞれの動物の給餌時間を知らせたり,解説板を手作りにすることによって,記事をすぐに更新できるように配慮されています。また,行列のできそうなところでは,壁面にいろいろな解説を書き,並んでいてもムダに時間を過ごすことのないように配慮されています。つまりは,見る者に興味を持たせ,見るポイントを教え,見る者を飽きさせない展示法が旭山動物園の特徴なのでしょう。今では,どこの動物園や水族館でもバックヤード見学をしていますし,夜の観察会もしています。それらの先駆けとなった旭山動物園,あんたはエライ!
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美瑛の丘
パッチワークの丘とか,○○の木で有名です。なだらかな丘に作られた畑は,遠くから見ると,パッチワークのように見えます。また,その畑の間に点在する大木は,TVのCMの映像に良く使われています。ケンとメリーの木,セブンスターの木,親子の木,マイルドセブンの丘など,どれも印象的な映像でした。そんな丘陵地帯ですが,ここは当たり前ですが,畑です。ここで畑作をしている人たちは,どんな気持ちで我々観光客を見ているのでしょう。考えると滑稽でもあります。オラの畑や木を見て何がいいのかねぇなんてね。でも,その何でもない光景がいいんだな。そこに北海道を感じちゃうんだな,オイラは。これは,士幌の牧場地帯を見ても同じことを感じます。緑の牧草地やトウモロコシ畑を囲むカラマツの並木。その中にポツンと佇む赤屋根の家と牧舎。きっと,そこの住人にとっては,当たり前すぎる光景でしょうが,オイラにはそれが何ともいえず落ち着くんだなぁ。ずっと見ていたい気がしますが,その実は1分も見ていたら飽きちゃったりして…。我ながら,どれだけ飽き性やネン!
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